太陽光発電は、「太陽電池」と呼ばれる装置を用いて、太陽の光エネルギーを直接電気に変換する発電方式です。
地球上に到達する太陽光のエネルギー量は1m2当たり約1kW。もしも地球全体に降り注ぐ太陽エネルギーを100%変換できるとしたら、世界の年間消費エネルギーを、わずか1時間でまかなうことができるほど巨大なエネルギーであり、しかも、枯渇する心配がありません。
現在、日本は、石油や石炭などのエネルギー資源のほとんどを諸外国からの輸入に頼っていますが、こうした化石燃料は使い続ければいずれなくなってしまうもの。太陽の光という無尽蔵のエネルギーを活用する太陽光発電は、年々深刻化するエネルギー資源問題の有力な解決策の一つです。
また、クリーンであることも大きな特長。発電の際に地球温暖化の原因とされている二酸化炭素(CO2)も発電時にはまったく排出しません。
エネルギー源の確保が簡単で、地球にもやさしい太陽光発電。日本は、世界でもトップクラスの太陽光発電技術を有する国でもあり、その導入量のさらなる増加が期待されています。
太陽光発電は、導入するシステムの規模に関係なく発電効率が一定です。設置する場所の広さに合わせて自由に規模を決めることができるため、一般家庭から大規模施設まで、それぞれの施設に合ったシステムを設置することができます。騒音や排出物もないので、日射量さえ確保できれば、設置場所を選びません。屋根や屋上などへの設置のほか、近年ではビルの壁に設置するケースも増えています。
太陽光発電システムは構造的にシンプルであるため、ほかの発電システムに比べメンテナンスも簡単です。システムの寿命も比較的長く、現在、太陽光発電に用いられる太陽電池の耐用年数は、20年以上とされています(設置場所などの諸条件によって変わります)。
住宅用太陽光発電システムは、 太陽光を電気(直流)に変える 「太陽電池モジュール」 その電気を交流に変えて家庭内に電力を供給する一方、電力会社の配電線との出入りをコントロールする「パワーコンディショナ」 などから構成されます。
1平方メートルの太陽電池から得られる発電能力は設置場所の緯度、気候条件、太陽電池の性能(変換効率)などによって異なりますが、概ね100〜150Wとなります。
わが国の平均的な気候条件では、年間3,500kWh(3kW住宅用)程度の電力を得ることが出来ます。
覚えると便利な換算データー
(1)面積と出力の関係 : 1平方メートル→100W
(2)出力と発電電力量の関係 : 1kW→1,000〜1,200kWh
(3)発電電力の価値 (3kW住宅用システムで耐用年数20年、一般電気料金を24円/kWhと仮定)
: 3,500kWh×24円/kWh=8.4万円/年
→電気料金に換算して年間8万円程度の電気を発電します。
※J-PEC 参照
光を電気にかえる装置を「太陽電池」といいます。
太陽電池は半導体という材料から出来ています。半導体は光があたるとそれが刺激となって(-)電子が自由に動き回れるようになります。
(-)電子が抜け出たあとを正孔といいます。
(-)電子が抜け出た後ですから、正孔は(+)の性質を持っています。
P型半導体の中では主に(-)の電子が電気を運びます。N型半導体の中では主に(+)の正孔が電気を運びます。
この結果、P型半導体とN型半導体を接合すると、(-)電子はN型半導体に、(+)正孔はP型半導体に振り分けられます。
両半導体に電極を取り付けて電線で結ぶと直流電気が流れます。つまり発電することが出来ます。
※ 太陽光発電技術研究組合 参考
施工例